原発性免疫不全症候群の症状と治療法

原発性免疫不全症候群とはまれにしか起こりませんが、恐ろしい疾患。どんな病気で、どんな治療法があるかについて説明します。



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原発性免疫不全症候群の症状と治療法

さまざまな合併症や病気の経過、そして予後について


原発性免疫不全症候群ではアレルギーや自己免疫疾患の合併が多く認められ、たとえば悪性貧血、溶血性貧血、特発性血小板減少症、自己免疫性肝炎など種々の自己免疫疾患の合併が現れる場合もあります。


またリンパ網内系腫瘍などの悪性腫瘍の合併も多く、健常人の100倍以上の危険率と想定されているのです。


SCID(重症複合免疫不全症)では、骨髄移植などにより免疫力が快復しないかぎり感染症で1〜2年内に死亡するとされています。近年では原発性免疫不全症も早期診断されて積極的な治療が行われ、予後は改善し成人にキャリーオーバーする例も増えてきました。


遺伝子解析などの診断法の進歩によって、非典型的な成人発症も発見されるようになっています。しかしながら、現時点の医療水準では、成人例にみられる慢性呼吸器感染症や悪性腫瘍の合併が問題となっています。


この疾患では感染症が致死的となることがあるため感染症並びに起因微生物を迅速かつ正確に診断し、適切な抗菌剤を投与することがふつうです。原発性免疫不全症の多くで骨髄移植が行われ、なかでも前述のSCIDには非常に有効。ドナーがいない場合は、家族からの提供によって骨髄移植手術が行われています。


原発性免疫不全症候群の症状と治療法